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2018年10月

2018年10月20日 (土)

「楽園の楽屋」

「楽園の楽屋」2012年に東京、翌年大阪で上演しました。
芹川の書き下ろしで、天光、芹川、葛西の三人芝居。


物語は三人の役者が集う楽屋。
今日も本番前の緊張感と高揚感をなだめるように他愛無い話で盛り上がる。
だが、いつもと違う気持ちで過ごす一人の役者がいた。
彼女には死期の迫った父親がいた。
幕が開くまでの時間と父親の容態を案じる時間が交差する。
そして父親が旅立った知らせが届く。
それでも幕は開く、役者達は楽屋を出て行く。
 

本番間近、演出助手の渡辺の父親が本当に亡くなりました。
「父が死にました…」
一報を受けとった渡辺が稽古場で報告すると
「は? その台詞んとこはこれから稽古するよ」
と芹川が言ったのは笑い話しです。


まるで青い鳥の楽屋を覗き見するような感覚。
稽古をしていても雑談なのか稽古なのかわからない。
「役者」を演じる面白さ、難しさ。
 
 
不思議で、楽しくて、ふっと淋しくて、面白くって、せつなくて…。
 
  
下北沢の劇場「楽園」
小さな劇場であの三人の役者たちが、まだ本番を待っているような気がします。

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2018年10月12日 (金)

『「サワコの朝」に』by演出助手・渡辺

「サワコの朝」という番組がある。
東京では週末の朝に放映されている。


トークショーで、そこに呼ばれたゲストは二つ曲を選らんでこなければならない。


一つは「思い出の曲」っぽいもの。
もう一つは「今、心に響く曲」ってことになっている。


何をセレクトするかで、センスや真価や面白みやら、いろんなもんが問われそうで、
当人は悩んだりするのかしらん…といつも寝そべりながら見ている。


そして思った。
私なら何を選ぶか。

私は国民の皆様の前でお披露目するわけじゃないので、あれこれ悩む必要はない。


一つ目の思い出に残る曲は決っている。
「帰れない二人」
井上陽水の歌だ。

これはもう何があってもコレなのだ。

1位の座を他に明け渡したことがない。


初めて聴いた時の部屋の暗さ、空気の透明度、心が止まった感覚は今だに忘れない。


4歳上の姉が友達から借りてきたカセットを鳴らした時、私は小学生だった。

夜、二段ベッドの上で迫ってくる天井を見ながら、そのイントロを耳にした瞬間、辺りは無限に広がり、宇宙が温かく抱いてくれて、数多の星が360度に輝いた。

今だからこんな風に「解説」できるが、その時はただただ

「わ~~わ~~~わ~~~~」って感じだった。


せつなさや、この時間には終わりがあることや、どうしようもない気持があることや、やさしさは本当にあることや、きっと存在することや、必ずサヨナラがくることや…。


そんなことが一挙に身体の中心に雪崩れこんだ。


今だからこんな風に「説明」できるが、その時はただただ

「ふぇ~ん、ふぇ~~ん、ふぇ~~~ん」って感じだった。


やがて姉がレコードを買ってきた「氷の世界」だ。


ジャケットの「帰れない二人」のところ
井上陽水とともに書かれていたのが

…忌野清志郎…
「?ナントカのセイシロウ?」


イマワが読めなかった私は、お葬式があったお家に貼ってある「忌」の文字でなんかミョウーな気持ちになったのを覚えている。

 

いつも聴くわけじゃない。
というより、いまでは全く聴かない。
だけどいつも深いところに在り続ける。


「サワコの朝」に呼ばれたら事前アンケートで即答だ。

Tuki


2018年10月 9日 (火)

「こんなに簡単に壊れる?!」〜by天光眞弓

CDが壊れた。
私がやっている体操教室“てんこうランド”では、いつも「クリスタルボウル」の演奏のCDをかけている。
その音色は、ぽわ〜〜〜んとしていて、ゆらゆらの動きとともにこわばった筋肉やら関節がトロトロに溶けていく助けをしてくれる。

そのCDがおかしくなった。
10分くらい経って、体も頭もふにゃ〜となってきた頃、静かな・・・静寂・・・
何も聞こえない・・・
気がつくとCDが止まっている。
何度やり直しても同じ箇所で止まる。
デッキを開けてじっと中を見る。いくら見つめてもわかるものではない。
力なくデッキを閉める。

週1回か2回で、5、6年使っただけなのに。
たったそれだけで壊れるのか〜?!
レコードと違って針を落として、身を削って音を出したりするわけじゃないのに。
すり切れるなんてアナログなことなんて起こらなそうな風体をしてるのに。

CDっていうのが世に出た時に、いかにも未来につながる大発明、画期的で、まるでSF。
なんだか半永久的に壊れないみたいに言われませんでしたっけ?!?

それが、たったの5年、6年。
高校時代に買ったビートルズのレコードだって・・・毎日聴いて5年も6年経っても、ちょっとノイズ入っても、リッパに音、出してたのに。


そういえば、いつだったか、情報を保管する手段としてはCDやらDVDとか、そんなものより、実は紙の媒体の方が長持ちする・・・らしい、という説を読んだ事がある。

エジプト文明何千年、中国文明何千年・・・石やら岩に描かれたり、紙の先祖みたいなのに書かれたものがが残っているじゃないの。


な〜んとなく無邪気に信じていたのに。CD!
いいんだ、いいんだ。無防備に信じていた私がいけないんだ。

けっこう真剣にがっかりしていたところ、
親切なASOBO塾の一人が同じ曲のCDを持っていてダビングしてくれました。

いつまで音、出してくれるのかな〜

いつか音が出なくなったとき、私たち、どんな暮らしをしているだろうか〜?

2018年10月 6日 (土)

なんか、レディー・ガガを信じる        BY 天衣織女

          レディー・ガガが朝のワイドショウに出演していた。
朝から歌うなんて、ごくろうさまだなと画面を見つめた。
ピアノを弾きながら、自分の最新ヒット曲をバラード調に変えて、
丁寧に集中して歌い出した。
その声はのびやかで、絶品の歌唱力だ。
何ひとつピッチの狂いがない。
生肉のドレスとか瞼の上に「目」を描く奇抜なメイクは
今日は一休みみたいだ。


かつてレディー・ガガをゲストに迎えた木村拓哉が、
その番組の途中で思わず口走った。
「彼女は何時間も前にスタジオ入りし、
何度も何度もリハーサルを繰り返した」と。
彼は思わず口にしてしまった自分自身に
戸惑いと照れと達成感のようなものを
携えているように見えた。
なぜかそのことを思い出しながら、画面の中の彼女を見つめた。

「早朝から歌うなんて、大変じゃない?」と
気遣う司会者の問に、「ノープロブレム!」と言い歌い出した外タレの口元は
微妙に音源とずれていることが多い(時々日本の歌手も・・・)。
口パクってやつだ。それって、なぜか見ている側の胸に、
奇妙なほど残念感が広がる。

レディー・ガガは決して口パクしない・・・たぶん。
この早朝のワイドショウで口パクしなかった強烈な印象的な歌手は、
レディー・ガガと石川さゆりだ。
この番組じゃないけど、たぶん安室奈美恵や三浦大知、サザンの桑田くんも
決して口パクしない、たぶんだけど。

         
  画面を通してのことだから、
サウンド的にはこちらにはそれほどの違いはないかもしれないけれど、
画面越しに素晴らしいディナーを眺めるのと、
素晴らしく精巧にできている食品サンプルを眺めるのとで、
確実にこちら側に「ム?」がわいてくるのに似ている。


寝癖の髪をかきながら、
ボーっと画面の中の口パクしない彼女を眺めているとき、
熱烈なファンでもない私の胸に、
なんか「信じる」というワードが芽生えていることに気づく。

~~~~~
先日岩手県大槌町での公演「普通の人々」においで下さり、
本当にありがとうございました。
大槌町とそのまわりの方々、そして関東や関西から
駆けつけてくださった方々、
皆さんの美しい「気」を頂きながら、演技することが
出来ました。
この一役者は、自分の存在の意味を感じさせていただけた
みなさまに言葉にならない感動をいただきました。
ありがとうございました。
   


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