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« 夏の終わり、おまけ〜by天光眞弓 | トップページ | 『幸せで顔バンバン』by芹川藍 »

2017年9月12日 (火)

まぶしいいぃ~~~ by葛西佐紀

「ちょっと、でかけていますので→」の台本を書いていた夏、私はずっと考えていた。

ほかのどの季節よりも、夏に子供の頃のことを思い出すのは何故だろう・・・
何故夏なんだろう・・・・・・と。
そして、カンカン照りの道を歩いて、いきなり降ってきた答えは

ああ~、夏の光の、この眩しさのせいだ、
輪郭がぼやけるほどの、クラクラする眩しさが人の記憶を呼び覚ますのだ!!だった。

眩しい➡眉根を寄せ目をシバシバさせる➡何だか喉の奥の方がキュッとなる

➡すると何だか今度は胸の奥の方が切ない気分になってくる、あくまでも気分に

➡で次に、どうして私は今ここにいるんだろうなんて思ってみたりする

➡振り返る時間、そして情景➡記憶の泡がはじける

とまあこんな具合ではないかと。

(カミュの「異邦人」だったっけ、主人公の殺人の動機が太陽があったから、というのは)
私の場合はそんな哲学的、象徴的、頽廃的ではないのだが


夕立の後のムワッとする湿った土の匂い、カサカサの砂利道、
銭湯の帰り、姉と内緒で食べた凍った三角ジュース、幻燈会の安寿と厨子王、
庭に咲く赤い紅葉葵の花、黄色のてっぽう水仙、
母さんが扇ぐうちわの風、たまにしか帰らないお父さんの車の音・・・・・・

思い出せることなんて限られている、
しかし思い出すことのない、けれど私を形づくる無数の記憶を抱えて夏は過ぎていく・・・


そして、今年もまた、その夏のシッポを惜しみながら、
そこまで来ている秋の風に、私は鼻先をくすぐられている。


「ちょっと、でかけていますので→」のパンフにこんなことを書いている。

 風はいつだって新しい。過去に思いを寄せることも、未来に思いを馳せることも
 風に吹かれながら、今の自分を思うことに変わりはない。     
 今を愛おしく思うことに変わりはない。


ああ~~夏の終わりは何だか、やけに切なくて、やけに愛おしい!!

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コメント

私は思い出恐怖症です。
とにかく楽しい思い出が苦手です。
楽しい中にいる自分を、きっとまだ許せていないのでしょう。
ちょっと弱そうな、ちょっと寂しそうなのはポーズであることを私は知っている。
楽しい方へ、光ある方へ。

思い出せることよりも、思い出せない記憶によって
私は形づくられている。

思っていても言葉にならなかった。
こういうことだったんだと
今、わかりました。

昨日、食べたお魚が私の身体のどの部分になったか
わからない。
今日、読んだ本の文章も明日には忘れてしまうだろう。

でも、きっとそれが私を形づくるものとなる。
そう信じて毎日を生きる。

夏の終わりは切ないですね・・・・

夏のしっぽをおっかける暇もなくこちらは一気に秋が来てしまいました。
北海道の夏は、ほんの一瞬ですが 
その一瞬にたくさんの楽しい思い出があります。
洋服を汚しながら食べたスイカや桃
花火や水遊び


これから北海道は一気に寒くなって
冬の匂いが漂い始めます。

冬には冬の楽しみがあるけれど
夏はちょっと違って、なんだか楽しい思い出も切なく感じる
秋です


目をシバシバ、やってみました。
そうしたら…
喉の奥がキュッとなり、
胸の奥の方がなんだか切ないような…
フワァ!びっくりです!
それ以上は、私には高尚過ぎたのですが
ここに描かれた情景を読むだけで、胸の奥が震えるのは何故でしょう。

後でこんな風に思い返すなど想像もしていなかった子供の頃、
毎日が今よりずっと長く感じていたあの頃。
いつか、いつかの遠い日に、今日を切なく思い返すことがあるのでしょうか。
それとも、思い出すのはやはり、袖なしの白いワンピースを着て怯えた目をした、
あの頃の私でしょうか。


昔の記憶がだんだん、だんだん、うすれていきます。
子どものころの記憶も・・・
でも、ふとした瞬間によみがえることがあります。
愛しくてせつないです。
そんな今の自分を思い切り愛したいです。

夏の盛りの午後に、なんの音も聞こえなくなって静まり返る瞬間があって、そこには白く眩しい陽の光だけが満ちている。
小さい頃はよくそんな底知れぬほどに怖い光景を、縁側に座って見ました。どの季節よりその静かな庭が記憶にあります。

「ごらん、青が争っている。あのひしめきが静けさというもの」
あと、風の又三郎に夏の子どもたちが淵で遊ぶ描写がありますが、あのシーンもやたら静けさが際立ちました。水音も聞こえない。
夏の思い出の森のシーンも静かだったです。争うように鳴く蝉の声がしていたはずなのに。


ああ、なんてせつない。
なんて、いとおしい。

長く生きてこられたからこその風や光りの思い出。

いい時代に幼少期を過ごしてきたことを改めて思い返しました。


ブログを読んで、思わず自分を抱きしめました。

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