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2014年1月21日 (火)

「でかけてみたら→」青い鳥が老けるということ by 長井八美

いよいよ大阪公演だが、この作品についてずーっと考えていることがある。

それは役者が役として「老ける」ということだ。この作品の構想を初めて聞いたとき、等身大で作品を創って来た「青い鳥」がどうやって老けるのだろう?と思った。天光眞弓は85歳を、葛西佐紀は80歳を二人はどうやるのかと。

世の中には「老け役」というのがある。若い役者さんが老人の役をやったりするが、それは、形が先行しているように思えてならない。

この作品は、葛西さんの構想で始まり、天光さんが加わり物語を仕上げた。作家として、この物語を演じる役者としてたくさんの思いを込めただろう。

そこへ演出の芹川さんが加わり、作品は舞台に上がる「生き物」になっていった。作者としての二人の思いを汲み取り、それに他者としての息を吹き込み、作品に深さと豊かさと共感が加わった。最後に森本さんが新しい色をつけた。

初めて稽古を見たときに、天光さんの老け方に驚いた。そこには紛れもない実年齢の天光さんがいるのに、作品の中にいる天光さんは「85歳のおりえ姉さん」なのだ。

その人は形だけではなく、心が老けているようにみえた。年を取る心細さと繊細にゆれる心がみえた。

「老ける」ということを「青い鳥」ではこう表現するのか!これは37年前に私が初めて「青い鳥」を観たときの衝撃に近いものだった。

これは演出の芹川さんの力だと思った。芹川さんは今回まったく出演をせずに演出に徹している。二人が書いた作品は芹川さんの力によって、見事に作者から離れ、作品の魂は役者としての二人乗り移っている。

演出するのには難しい作品だったのではないかと私は勝手に想像するが、「心」が老けるという演技があることを教えてくれた。

時には二人に寄り添い、時には二人を叱咤激励し、二人の心と観客の心が無意識に共感するように、作品をそこまで高めている。

世の中に「先生」と呼ばれる演出家は多いが、役者をここまで慈しみながら演出し、心の中からその力を存分に引き出せる演出家はいないのではないかと思う。

この作品は「老ける」という演技にまったく新しい境地を開いたものだと思う。身内の私が言うと言い過ぎな感じもするが、身内だからわかることもあるので、あえて言葉にしたいと思った。

40年・・・そう、奇跡的に40年前に出会った3人はその関係を創造という中で見事に継続し、作家、演出家、役者を自在にこなし、お互いを必要とし、慈しむメビウスの輪を描いているように思える。そして、この3人の出会いがあったから私も「青い鳥」という存在に出会えたのだと思う。

1月23日(木)初日には3人のアフタートークもあります。写真は東京でのアフタートークの様子です。大阪ではどんな話が飛び出すか!お楽しみに。

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コメント

大阪公演頑張って下さい。
いろんなお客様が待ってますよ。
遠くから応援しています。

身内からもらう褒め言葉は面はゆいのだけど、これはただの褒め言葉ではないです。芝居に取り組むことについて深い秘密?が現れている気がするのです。

今まで等身大からスタートしてきた青い鳥には、どんな役でも「演じる」という概念がピッタリ来なかった。この作品でも年齢は20歳上のおりえさんだが、「演じる」ことだけでは届かない気がする。私自身でもないけど、他人でもない。身内ながら、身内だから普段は意外に聞かない思いの言葉なのですが~
この作品を育ててきた私達の時間の意味合いを、少し示唆してもらった気がします。

天光眞弓

わたし…。
勝手に想いました。。

『おりえさん、必ずお葬式に行きます。いくこさん、お力落としのないように。あんとうさん、身内ではありませんが根気強く見守ってくださりありがとうございました。』


目の前の芝居が終わった。

アフタートークの天光さんと佐紀さんが、いつも通り、芹川先生とニコニコと居るのに、“あれっ?”っと一瞬思い、ああ、そうか…と気づくのに何秒か かかってしまった。


稽古場に伺い、稽古を見せていただくたびに芹川先生の演出に、凄まじいまでの熱と大きな愛を感じました。

す、すごい!

師匠さん3人と恵美ちゃん、渡辺さんのドキュメントを別次元で見ているようでもありました。

プロは、さすがだなあと
痛感いたしました。

大阪公演でも拍手の嵐とお客様の涙とうすらももいろの空気が見えるようです。

23日からの公演、がんばってください♪

それは不思議な光景だった。

目の前にいる天光さん、葛西さんがどんどん遠くへ行く。

懐かしさと刹那さと穏やかさをたたえて。


演出の芹川さんが以前「未来への郷愁」と言われたことがある。


今回、芹川さんはこの「未来への郷愁」を二人に体現させたかったのか…、と長井さんのブログを読んでふっと思った。


そしてそれはに二人に舞台に空間に想いに溢れていた。見事に。


恐るべし である。

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